外国為替証拠金取引(FX)(2)

外国為替証拠金取引(FX)(2)

外国為替証拠金取引のロング・ショート

外国為替証拠金取引では、「買い」の方の通貨をロング、「売り」の方の通貨をショート、と呼びます。常に何らかの通貨を売り、何らかの通貨を買う、という表現です。2つの通貨の間の比率の変動を取引の対象とするから、このような表現となります。通貨のペアはUSD/JPY、EUR/JPY、EUR/USDなどと表記が決まっていて、左側の通貨を右側の通貨で売買した場合の数値が取引の数値(=通貨レート)となり、また左側の通貨をどう取引するかを呼称します。たとえばUSDを買って円を売る場合はUSD/JPYのロングといいます。

外国為替証拠金取引の決済通貨

決済通貨とは、取引される2国間の通貨取引によって、スワップ金利や損益が発生する通貨のことをいいます。すべての場合において、主軸通貨(基軸通貨)/決済通貨と表記されます。たとえばドル円の場合、「USD/JPY」のように表記される。異なる通貨同士の組み合わせを「通貨ペア」とも呼びます。従って、ポジションについては、主軸通貨(基軸通貨)買い/決済通貨売りの場合はロング(又は買い)、主軸通貨(基軸通貨)売り/決済通貨買いの場合はショート(又は売り)といいます。

外国為替証拠金取引とスワップ金利

スワップ金利については、主軸通貨(基軸通貨)/決済通貨売りのロング(又は買い)の時、プラススワップ金利は受け取り、マイナススワップ金利は支払い、主軸通貨(基軸通貨)/決済通貨売りのショート(又は売り)の時、プラススワップ金利は支払い、マイナススワップ金利は受け取りということになります。

外国為替証拠金取引の注意点

一般の報道機関が、「円」が上昇したと報道すると、「円高」という意味での報道であるため、外国為替証拠金取引でいう「ドル円」が上昇したときは、前途でも述べたとおり「円安ドル高」という意味のため正反対の意味となるため注意が必要です。

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レバレッジ

外国為替証拠金取引では、レバレッジを利用することにより、証拠金以上の外貨を取引することができます。レバレッジの倍率を高くするほど為替相場の変動によるリスクは高まります。逆に証拠金と同額の外貨を取引する(レバレッジ1倍という)場合は、外貨預金に近い比較的低リスクな取引もできます。仮にレバレッジが100倍で取引した場合、1%の変動(1ドル=100円から1ドル=101円,100pips)が100%の変動になります。利益なら証拠金が2倍になりますが、損失なら証拠金全額を失います。高いレバレッジであるほど、リターンが高まる分リスクが高まることを理解する必要があります。注文後はすぐにストップロス(逆指し値)を必ず使い、被害を最小限に留めることが大切です。

証拠金取引

実際には商品先物の証拠金取引はロスカットルール等の特約がない限り追証制度があり、入金期限以後の商品先物取引業者の任意による強制決済か入金期限までの入金の選択が出来き若干の時間的な余裕がありますが、それとは異なり、損失が一定額を超えると、ロスカットルールによって強制的に反対売買がなされます。また、それよりも損失の小さい段階で追加証拠金の差し入れ(追証)を請求される(マージンコール)場合もあります。ロスカット判断は取引時間中はほぼリアルタイムで行われていますが、システム状態によっては必ずしもリアルタイムとならない場合もあるほか、週明けに大きな変動があることもあるため、特に高いレバレッジの損切りではロスカットルール以上の損失が発生するケースも多いです。

レバレッジの概念

外国為替を原資産とした場合、そもそも通貨の両替から派生しているが故に、上場の有価証券とは本来的にその性質が異なります。ここにおいて、レバレッジの概念は想定元本のみならず評価損益をどの程度の頻度で管理すべきかというきわめて高度な信用リスク管理と表裏一体であるがゆえに、この部分を行政・立法という公権力若しくは業界団体による自主ルールでの制定を行おうとする試みがありますが、一方でリスク管理手法は各金融商品取引業者によって大きく異なるというのが実状です。2010年8月1日より最大レバレッジ50倍の規制が行われ、2011年8月1日より、最大レバレッジ25倍の規制が金融庁より導入されました。

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外国為替証拠金取引のリスク

外国為替証拠金取引には以下のようなリスクが指摘されています。

相場変動リスク
相場の変動がある以上、利益が期待できる反面、損失を受ける場合があります。証拠金の何倍もの取引を行うことができるため、損失が預託した証拠金を超え、さらなる証拠金を請求されることもあります。
流動性リスク
外国為替は1日約300兆円取引されていますが、短期間に大量の注文を出した際は、希望した金額で取引が成立しないリスクがあります。
システムリスク
インターネットなどのシステムを通じて取引を行う際のリスクです。つまり、取引業者によっては、毎朝、スワップポイントをつけるタイミングで、メンテナンスを行う取引業者があります。そして、その時間帯に損切りの逆指値も自動ロスカットの処理も行わない取引業者があります。そのため、その時間帯に巨額の損失が発生する可能性があるのです。場合によっては、自動ロスカットが効かなかったため、追証となることもあります。このような取引業者でデイトレード以外を行う場合は注意が必要です。取引業者のサーバダウン、回線のトラブル、停電等で思う様に取引ができないリスクがあります。
信用リスク
くりっく365や大証FXを除き、業者が破綻などをすれば客も損失を被るおそれがあります。例えば、客から委託された証拠金を、自社の資産とは別勘定で信託銀行に信託分別管理するといった保全管理をしていない業者の場合、破綻した際には預託していた証拠金が戻ることは期待できません。エフエックス札幌という業者では、顧客が持っているポジションが強制清算されて、かつ証拠金が返金されない事態が発生しています。業者によって証拠金の(保全)管理方法が異なるので、約款などで確認する必要がありますまた、一部分の信託保全か100%信託保全かどうか、どこの銀行に信託保全しているかも確認する必要があります。イニシア・スター証券では、使い込みによる違法な信託保全すべき資金の不足が発生した事例もあり、信託保全方式は結局のところ業者のモラルに頼っているところが大きいといえます。

元の注意

近年成長著しい中華人民共和国の元(CNY)を取り扱っている業者は少なく、扱っていてもスワップ金利が付かない場合や、中にはスワップ金利が売り買い共にマイナスというケースもあります。これは、中国元の元市場が先進国の通貨に比べて自由化されておらず、通常の方法で取引できないためです。

金融商品販売法の適用

本取引は、2004年4月1日施行の「金融商品の販売等に関する法律」(「金融商品販売法」)の改正により、「直物為替先渡取引」に該当することが明確になりました。(金融商品販売法第2条1項12号、同法施行令第4条)

直物為替先渡し取引

直物為替先渡し取引とは、通常スポット取引とされているもので2営業日後(本邦の休日のみならず、原則として二つの国の重複する営業日)に該当します。したがって、空港などである通貨とある通貨をその場で両替する行為は該当しません。また、直物為替先渡取引が該当すると明確になったが故に、一般投資家への事前のリスク説明ばかりか、担保金等の取り扱いも厳格に適用され、有担保が今後の主体になりえます。ここにおいて既存の与信取引の取り扱いが大きく影響を受けるのではないかという危惧があるため、業者はリスク等に対する説明義務が課せられます。説明されずに顧客が被害を受けた場合は、業者は損害賠償責任を負うことになります。(同法第3条1項2号、第4条)